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2005.08.12

★★旧暦七夕(8/11)

●ということで昨日は旧暦の七夕でした。夕方から行われていた、湯島天神のむすびひめさんの演奏会をのぞきに、こどもたちとでかけてきました。演奏会は拝殿で行われてたけど、子連れなので、境内で友人とビールやお茶で乾杯しながら聞きました。夏のたそがれ時から夜にかけてのあの独特の雰囲気、とても好き。暦上だともう旧暦七月は秋。あくまでもこの暑さは「残暑」なのであります。

●で、先週ですが、旧暦七夕ということで、こないだの日曜日には、国分寺のカフェ・スローにてOTOさん主催の>「農と旧暦の夜の宴」がありまして、久々におじゃましてきました。こちらでもむすびひめさん登場してたのだけど、私ときたら開演時間間違えて、こっちは間に合わなかったorz。このイベントは、旧暦にさまざまな身近な視点からアプローチするすてきなイベントで、以前も一度、拙著「おりおりに和暦のあるくらし」を紹介頂いたのですが、いつも多彩なゲストの本当に興味深いお話や演奏が見られて、とっても充実してます。今回は特に、昨今の旧暦の再評価に一番最初に火をつけた、『旧暦と暮らす』という本の著者、松村賢治さんが出演ということで、私も楽しみにしていたのでした。

●建築家で、2年弱におよぶヨット世界周航冒険家でもある松村さんは、大阪南太平洋協会から出ている旧暦カレンダーの発案者でもあります。この本は「古い昔の暦」と考えられがちだった旧暦が、いかに自然にリンクして、「使える」暦であるかというのをわかりやすく伝えた本で、旧暦の入門書としてはベストの1冊。私の出した旧暦本も、この本がなければ出なかったものです。

●広島で生まれ、3歳のとき被爆されたという松村さん。ちょうど広島の原爆記念日の翌日ということもあって、お話は旧暦の話から世界の中で日本がどうあればよいのかという話にも。四季の流れや気候、旬の食べ物、様々な行事とのつきあいかたが織り込まれている旧暦を見直すことで、「発展途上国」ならぬ「退廃途上国」になりつつある日本は、別の道を歩むことができるのではないかという話におもわずウンウンとうなずいてしまいました。

●今神社のことを調べていたり、古典文学とかを読んでたりしていてつくづく思うのは、旧暦的な知識があるとないのでは、そういった文化から学べる恩恵にかなりの差がついてしまうということ。なんとなくやってる行事やなんとなく食べてる食べ物に、どんな意味が、どんな願いが込められていたのかが、旧暦的な視点だけでするするわかってくるだけに、なんかすごいもったいない。そういう視点があるだけで、俄然いろんな古くさいもの(伝統とか、行事とか、しきたりとか)がおもしろくなってくる。で、おもしろくなってくると、自分でもやってみたいと思ったり、大事にしたいと思ったりする。おもしろくなければ続かないわけで、形式だけむりやり継承させたって全く意味がないと思うし。

●例えばひな祭りなんかだって、本来は、女の子の成長を祝って水辺で禊ぎをした日なのだということを知れば、何もわざわざひな人形飾らなくとも、ちょっとした器に桃の花を浮かべるだけでも、「アタシ的ひな祭り」はばっちりOK。なわけで。(桃の花も日本神話では聖なる花、禊ぎの花だし、中国でも仙郷に咲くめでたい花)

●司馬遼太郎じゃないけど、国を愛する、っていうとすごい右翼的な感じだけど、「国土」というか生まれ育った土地や食べ物や風習やそういうのを大事にする、っていうことが、本当の「愛国心」ってやつじゃあないのかいなと思うわけで。ってもう「愛国心」って言葉すら見るだけでイヤーな感じの印象になってしまっているっていうのが、あらためて考えると情けないというかなんといいますか(笑)。もう字面からもわ〜んと漂う「いやー」な感じがあるもんね。かわいそうな言葉です。

●松村さんに拙著をプレゼントしましたら大変喜んでくださって、なんとかみんなで一緒に旧暦的な文化を広めるような活動ができないものか、という提案をいただきました。ほんと、できるものなら喜んでやりたいと思うのです。どうしたらいいかなあ。うーん。いろいろ考えてみようと思います。 ( ゚д゚)ハッ ほんとは日本神話的星のおもしろい話を書こうと思っていたのに、話がまじめな方向に流れてしまったわ。でも8月ってそういうこと考えさせられる月なんだよねえ、。

●旧暦の七夕は、お盆の約一週間前の行事で、やっぱり祖先をお迎えするまえの禊ぎ的なお祭りという要素もあるようです。戦争前からずっと、8月は死者とコミュニケーションする月だったんだなあと。終戦記念日がお盆なのは、原爆があったからとはいえ、偶然ではないのかもしれないなあ。

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Comments

はじめまして。私は大阪在住の調理師です。「おりおりに・・・」拝読いたしました。私も古い伝統、しきたりに興味があって、是非旧暦にそった生活をしてみたいと思っています。
ですが、行事の方法を読んでも、実際に行われたときの様子、雰囲気がよくわかりません。お年寄りの昔話をうらやましく聞くときのように、あこがれだけで、ビジュアル的なものがもてません。私の中には、行事の形式も、それがもつ意味や願いも、伝わってはいないようです。ああ、文化は絶えかけている、と感じます。
私がすきなように解釈して、自分なりの行事を行うという方法もあるかと思いますが、私は古きよきものを伝えていきたいのです。
いきなり重い文章ですみません。わりと明るい方なのですが、興味があることを書き出すと重くなるのです。お返事いただければ嬉しいです。よろしくお願いします。

Posted by: 綾 | 2005.09.07 at 01:26 AM

綾さん。コメントありがとうございます。ここ、しばらく多忙で放置気味だったのでお返事が激しく遅れてすみません。
 行事や形式は、なかなか私たちの普段の生活ではちゃんと実現できないですよね。例の本では、あまり字数も多くなく、本当に表面的なことしか書けませんでしたけど、本来の行事に込められている「意味」を知ることによって、そこにずっと伝えられてきた祈りのようなものに共感できるのではないかと思っています。
 形式ももちろん大事なのだけど、現代の暮らしの中でそれを完璧に継承するのはなかなかむずかしい。でもその行事の本当の意味を知ることで、わずかながらでもそういった行事を伝えていけるんじゃないかなーと思っています。

Posted by: mamiko | 2005.12.06 at 11:43 AM

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